「我が社を選んだ理由をおっしゃってください」という質問と、
「志望動機をおっしゃってください」という質問は、どう違うのだろうか。
実は、同じ質問なのだ。志望動機とは、一言で言って何なのか。
「これから、その会社に入って何をやりたいか」
「これから何をやりたいか」ということなのだ。
だから、週休2日制、という答えがはずれなのだ。
「どういうジャーナリストになりたいですか」
「どういう広告マンになりたいですか」
「入社後の抱負は何ですか」
「今あなたの一番の関心事は何ですか」
「企業の社会的責任は何ですか」
「今後、我が社はどうあるべきだと思いますか」
「あなたは我が社にとって、どういう戦力になれると思いますか」
いずれも、「これから何をやりたいか」なのだ。
「どんな雑誌をやりたいですか」と聞かれたら、
「自分だったら、あの雑誌のここのところをこんなふうにしてみたい。こんな特集をつくってみたい」と言うのである。
「自分は、この会社に入ってこういうことをやりたい。それは、会社に、多大な利益をもたらすであろう。だから、あなたは、私を採らないと損ですよ」という売り込みなのだ。
君の「これからやりたいこと」が、会社に利益を与えそうだと面接官が判断すれば、会社は、君を採ってくれるのだ。
面接は、志望者と会社の、1対1の取引だ。関係は、対等なのだ。
「もし、私の企画を買わないのであれば、他社に持っていくしかない。そうすれば、みすみす、自社に利益になったものを逃して、ライバル会社にとられることになる。あなたの会社は、2倍の損をしたことになる。それでもよいのか」
というぐらいの気構えが欲しい。
まだ入社もしていない新入社員が企画を言うなんてちゃんちゃらおかしいと言われるかもしれない。そんなことを今から言ったって通るわけがないと言う人もいる。
肝心なのはそういうことではない。現時点でできるかどうかという実現性や企画の中身よりも、そういうことを一生懸命考える意志を持っている人間かどうかが試されるのだ。
君のやりたいことが
会社に利益を与えることを売り込む