その会社でやってないことをやりたいと言って、
  「我が社ではそんなことはやってないよ。会社を間違えたんじゃないの」
と言われたらどうするか。

  この変化が激しい時代に、そんな頭のカタイことを言っているような会社は、もう長くないと見切りをつけて、こちらのほうから、おいとましたほうがいい。

  「でも、結局、面接はタテマエではないのですか」
  という寂しい人がいる。
  タテマエで話していたのでは、熱意なんか伝わらないのだ。
  タテマエで押すと、必ず見抜かれる。

  志望する会社のお店があるなら、実際に行ってみる。スーパーやデパートだったらお店に行ってみる。メーカーだったら、実際の商品を実際に見てみたり買ってみる。
  「実際に行ってみたのですが」から話を始めると、話は具体的になっていく。

  消費財メーカーでなく生産財メーカーだったら、父親に「この会社ってどんな会社なの」と聞いてみればいい。先輩の社会人である父親の情報は貴重だ。

  数多くある会社の中から興味を持ったということは、よほど何か理由がある。
  面接官は会社のおべんちゃらなど一切求めていない。
  「我が社を選んだあなたはどういう人なのですか」
  「あなたはどういう人だから我が社を選んだのですか」

  本当はそこを聞きたい。

  志望動機とは、自己紹介の一部なのだ。

*第3回は、第3章「志望動機で通る人 志望動機で落ちる人」から一部を掲載しました。(第3章には、このほか、「マスコミ志望なのだが、クリエイティブ志望と言ってよいのか」「企画や商品開発の仕事をしたいと言ってもいいのか」「コピーライター養成講座に通ったことは、コピーライター志望には有利か」「自己紹介と志望動機は、一貫性があったほうがいいのか」の項目があります)

*連載の第4回(1/5)は、「OB訪問で通る人 OB訪問で落ちる人」をお届けします