問題2:失敗のメリットは?
「ものの見方」を変えるとは、出来事の定義を変えることでもあります。要は、自分の言葉の辞書を書き換えてしまうのです。たとえば、「失敗」と聞くと「よくないこと」というふうに思いませんか? しかし、失敗したからこそ気づいたことや得られることが必ずあるはずです。では、試しに「失敗のメリット」を5つ挙げてみてください。(制限時間1分)
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どうでしょう。5つ以上思いつきましたか。たとえば、次のようなものです。
失敗のメリット:
・ うまくいかない方法がわかる
・ 成功に一歩近づく
・ 人の気持ちがわかる
・ 自分の幅が広がる
・ 自分をネタにしたジョークが一つ増える
研修などでこのワークをやると、皆さん、なかなか苦戦しているようです。
それは、ふだん、世間一般が決めた定義から離れられず、それを当たり前と思い込んで、自分で新しく意味を見つけるという思考をしていないのですね。
私はふだんから、こうした『意味の置き換え』を訓練していますが、これが習慣化してくると、問題が降りかかってきても、まずプラス面を探そうという意識が先に立つようになります。すると、どんなマイナスの出来事も、プラスに変える力が身につくのです。
たとえば、待てど暮らせど仕事の依頼が入ってこない時期があっても、それは「自分のサイトの内容を練り直す時間」ができたのです。また、いろいろな親の面倒、子どもの世話、加えて仕事の締め切りが折り重なり、どうにもいかなくなったときには、「新しい生活のパターンを試すチャンス」(朝5時に起きてみるなど)なのです。
【レッスン2:マイナス言葉は、自分なりにプラスに置き換えよう】
かつて、同じ日に英語講師を務めていたスクールが閉鎖になり、同時に連載を書いていた雑誌が休刊になったことがありました。以前の自分なら「なんて、俺はついてないんだ!」と憤慨したはずですが、意味を置き換えた自分は「同じ日に重なるなんて、きっと神様から次のことをしろというお達しに違いない」と意味づけし、実際、これを機に、新たな事業をスタートしました。ある意味、こうした楽天的発想を無理矢理にでもすることが必要なのです。英語のフレーズにありますが、
Optimism reflects your focus.(楽観主義は、視点に影響を与える)
まさにそのとおり!