(1)テーマ(何について話すのか。例:クーラーを買い替えたい)
(2)論点(どんな点をもとに判断するか。例:クーラーの価格、ランニングコスト、保証
期間と内容)
(3)結論(何を伝えたいのか。例:B社のクーラー)
(4)根拠(なぜその結論なのか。例:15年使うなら、電気代とクリーニング代、保証を入れるとB社のほうが安くなるから)

 この4点が揃っていないと説得力が出ません。この4点は自分の頭の中では揃っているので、省略しがちです。話がかみ合わないと思ったら意識して確認しましょう。

「話がかみ合わない」ときの特効薬

 特に重要なのは「(2)論点」を相手の価値観から導くこと。クーラーを選択する「(2)論点」が部屋に合わせた独自の色だったり、大きさだったりしたら、「(3)結論」は同じでも、揃える「(4)根拠」が変わってきます。

 話がかみ合わないと枝葉に意識がいくものです。「(3)結論」がかみ合わない、「(4)根拠」を納得してくれないときでも、いちいち相手の意見に反論してはいけません。時間のムダですし、感情的にもしこりが残ります。

 話がかみ合わないときは、根本から確認するのが、遠いようで一番の近道です。

 相手の重要度を聞き出すコツは、「(1)テーマ」「(2)論点」の順で聞くこと。一番の根幹は「(1)テーマ」です。そして次に「何を重要視しているのですか?」と聞いてしまいましょう。相手は無意識のうちに判断していることもありますし、聞かれるまで、自分が何を重要視しているかに気づかないこともあります。

「(1)テーマ」「(2)論点」をしっかり押さえない限り、クーラーの例のように平行線をたどることになりかねません。

「(1)テーマ」と「(2)論点」がかみ合えば、「(3)結論」と「(4)根拠」は自然に導かれます。「(3)結論」ありきで導こうとしても相手は察します。

「何を重要視しているか」は1人ひとり違うもの。その前提で、常に相手が重要視していることを聞くスタンスをとれば、必ず心を開いてくれます。

 この状態になれば、一発で提案を通すことができるようになります。職場でも一目置かれる存在になるでしょう。

■参考記事
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