中国のスマホ事情は、日本では想像もつかないほど進んでいる。特にネット通販、タオバオのスマホアプリはすごい。ライブ中継を見て、質問しながら、全世界から商品を購入することができる。しかも、そのライブ中継は「ここまでやるか!」というほど生々しく徹底的であり、衝撃を受ける。その様子を中国在住17年目の筆者がリポートする。(作家 谷崎 光)
タオバオはここまで来た!
国を超えた動画ショッピングの衝撃
場所はどうやら、日本の中古ブランド品販売店の店内である。ルイ・ヴィトンのリュックを持った中国人男性が商品をスマホにかざしてみせる。
「これかな?背負うタイプのやつ(中国語)」
==そうじゃなくて、巾着型の(中国語)==
「ちょっと待ってね」
男性は店内を移動して店員に聞き、ルイ・ヴィトンの別のバッグを持ってくる。
「これだね。ここに汚れがあるけど、いい?」
男性は底に近い部分のベージュの革にあるシミを見せる。
==もっとアップで見せて。あ、それにする==
“go####886 お買い上げです”
ニーハオ!北京在住の作家の谷崎光(たにざき・ひかり)です。
実はこれ、北京にいる私のスマホ上のLIVE動画の、リアルタイムでの出来事である。開いているのはネットショップ、タオバオのアプリ。その中の淘宝直播(タオバオ・ライブ)の全球現場(グローバル現地発販売)である。