そして、思い出したことは先に書き出すようにしてください。

 何かパッと思い出したり、思い浮かんだりすると、そこから派生的にいろいろと考えようとしてしまいがちですが、瞬間的に思い出した内容ほど瞬間的にすぐ忘れてしまいます。

「思い出した!」と思ってから1秒以内に書き出すアクションに移っているくらいのスピード感で、思い出したことはすぐに書き出すようにしましょう。

 思い出した内容を書き出す際は、文字にこだわる必要はありません。何となくイメージはできるけど、言葉にできない場合もあるかもしれません。そんなときはその漠然としたイメージをそのままイラストやフローのようなかたちで書き出してください。

 記述式テストのように覚えた内容をそのまま書き出すことを求められる場合は、きちんと言語化して書き出さなければならないですが、社会人の読書の目的を考えると、言語化によるアウトプットよりも、アクションによるアウトプットが求められます。

 そのため書き出す際は無理に言葉にしたり、綺麗にまとめようとしたりすることにはあまり意味がないのです。

 思い出した内容を書き出すときは何かにとらわれず、自由に紙に書き出してください。

 パソコンなどを使って読んだ内容を書き出している人を見かけることがあるのですが、タイピングに比べて、手書きのほうが脳の中の言語処理に関係する部位が活発に働くことが知られています。思い出す力をより引き出すためにも、手書きで書き出すようにしましょう。

 本によっては書かれている内容よりも、「むしろ自分の身の回りの環境に置き換えたときにどうだろう?」というイメージが先に思い浮かぶことがあります。

 たとえば、時間がないことで悩んでいる人がいたとして、「物事は同時並行で進めろ」という文章を読んだとします。

 このとき、「抱えている仕事のうち、プレゼン資料を作成する作業は、統計データの調査や裏取りの部分をAさんにお願いしても成り立つ」とか「話のストーリー展開は他の人には振れない」といったように、自分の状況と照らし合わせながら思い出すことで、自分なりの解決イメージが生まれることがあります。

 このようなことは、読んだ文章そのままの内容ではありませんが、こうした自分の立場で思い出されたイメージや内容も、すべて書き出すようにしてください。

思い出す力を引き出す「3つの書き出し術」