日本語でも悩むメールがスラスラ書ける! 総合商社で磨き抜かれた「生きた英語」とは?
「値下げ要求をスマートに断りたい」「代金の未払いをやんわりと伝えたい」「商品をさりげなく売り込みたい」。あなたならどう書きますか?
三井物産の商社マンとして、約40年間、第一線で活躍し、現在は慶應義塾大学、早稲田大学のビジネススクールで教鞭をとる定森氏の新刊、『人を動かす英文ビジネスEメールの書き方ー信頼と尊敬を勝ちとる「プロの気くばり」』から、内容の一部を特別公開する。
couldとwould、微妙な違いがわかりますか?
今日は、「急に決まった出張を利用して、アポをとりつけるケース」を見てみましょう。
この場合、どうしても自分都合でアポを設定せざるを得ません。スケジュール調整には、特に気を配りましょう。英文メールの例をご紹介します。
(件名:貴社訪問予定、5月24日または5月25日)
(グリフィン様、私は5月20日から30日までニューヨーク出張の予定ですが、できればその間に、弊社の新規研究案件について貴社との共同調査の可能性を話し合いたいと考えています。)
(多忙なあなたにとって、急なスケジュール変更が難しいことは十分承知していますが、何とか5月24日か25日の午後にお会いできれば大変ありがたいです。いかがでしょうか。)
ポイントを見てみましょう。
I would greatly appreciate it if you could somehow arrange to meet meは「面談のためのスケジュール調整ができる状況であればありがたい」という意味です。
わずかな違いですが、後半の「if you could」を「if you would」に変えると、I would greatly appreciate it if you would somehow arrange to meet me(面談のためのスケジュールを何とか調整していただけるとありがたい)となります。
if you couldは「スケジュールに余裕があれば」というニュアンスで、if you wouldは「多少無理をしてでも」という期待を込めたニュアンスです。相手に与える印象が大きく違います。トラブルになりかねませんので、気をつけてください。
また、多忙な相手への「気くばり」として、「多忙なあなたにとって、急なスケジュール変更が難しいことは十分承知しています」(I am fully aware how difficult it is for a busy person like you to adjust schedules on short notice)というひと言を忘れないようにしましょう。