「発想する」過程をプロセス化した

風間昭男(かざま・あきお)
(株)NTTデータ ITサービス・ペイメント事業本部・エグゼブティブコンサルタント
かつて、中沢氏とともに、戦略コンサルタントとして、数多くのクライアント企業の戦略立案に携わった。中沢氏が「idea Picnic」を作り上げるプロセスで、多くの示唆を与えた。

――ビジネスではこれまでロジカルシンキングが重要だと言われてきましたが、アイデアシンキングの重要性が増してきたということでしょうか?

風間 ぼくはもともと、中沢くんとコンサルティングをやっていたのですが、コンサルティングはロジカルの権化のような世界なんですよ。ロジカルに考え、ロジカルにプレゼンテーションし、という世界。

 でも、ロジカルシンキングというのは、実は「シンク」ではなく「説得術」に過ぎないんじゃないかと思うんです。つまり、「アイデア」を思いついたあとに、それを相手に伝えて、納得してもらうための技術だと思うんです。

 その意味で、本当に考える(シンク)というのは、「idea Picnic」でやっているようなことだと思うんです。つまり、アイデアが地面から顔を出してからがロジカルな話で、いちばん大事なアイデアの“芽”そのものは、これまでは地面の下に隠れていて見えなかった。

 そこを言語化、プロセス化することによってパカッと開いて光を当てたのが「idea Picnic」だと思います。これをやることによって、「自分はつまらないことしか思いつけないな」と思っている人が、自分の中にアイデアの芽を見つけて、花開かせることができるようになる。

中沢 そうですね。風間さんがおっしゃったように、経験や知識などからくるその人ならではのユニークなアイデアって、本来誰でも持っているものだと思うんです。

 でも、「さあ、あなたのイケてるアイデアを出してください!」っていきなり言われてもなかなか出せない。ところが、いいコーチやカウンセラーの質問に答えていると、自然に考えや感情が整理されたり、いいアイデアが出てきますよね? アイデアも同じで、問いに答える中でアイデアが生まれてくる。そんな、「いい問い」を作ることをナビゲートしているのが「idea Picnic」なのかなと思います。

――なるほど。たしかに、書籍の企画やタイトルなんかも、売れっ子編集者に聞くと、要するに「パッとひらめいたんだ」といった答えが多いんですよね。しかし、それをプロセス化できたっていうのはすごいことですよね? 特に、いまのような時代には重要なことではないですか?

中沢 そう思いますね。今、世の中がどんどん変わっていますから、昨日の答えは今日の答えじゃない。しかも、誰かに教えてもらった答えじゃ、ビジネスで生き残れないですからね。自分の頭で、自分にしか考え出せないようなアイデアをいかに出すのかが死活問題なんだと思うんです。

 ところが、学校でも会社でも「アイデアの出し方」なんて教えてくれませんからね。だから、そういうのは「センスがないとできない」「才能がなければできない」と考えがちですが、そんなことはないと思うんです。「idea Picnic」のような考え方の枠組み、あるいは問いかけの枠組みがあれば、誰にでもある程度できるようになるんじゃないか、と。そこをサポートするものが「idea Picnic」なのかなと思っています。