開成・麻布・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺の進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では、VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『男の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)の内容から、子どもの計画・理解・反復・習慣のプロセスを体系化した「男の子の特性」に基づく学習法をお伝えしていく。

とにかく競争好きでライバル意識が強い

 動物と同様に人間にも「自分たちの集団を守ろう」とする本能があります。そのときに、女性は愛情でそれを成し遂げようとしますが、男性はほかの集団との闘争を選ぶ傾向があります。この差は、分泌される脳内ホルモンによって決定づけられます。

 小学生といえども、男の子にはもともと「敵を倒したい」という欲求があります。ゲームでも闘争ものが好きだし、漫画もスポーツなど戦うものが好きです。そして、そうしたものに触れることで「自分が勝つ」イメージを醸成させています。なぜか勝てることが大前提になっているのです。

 この「根拠なき自信」が男の子の大きな特徴です。もちろん、いつまでも「根拠なし」では困るのであって、そこを上手に刺激して伸ばしていくことが必要です。

 たとえば、漢字テストの成績が10人中7位であったとき。下位グループではありますが、もし前回が8位だったらそれは上がっていくプロセスですから「おまえ、1人抜いたじゃないか」と褒めていいのです。このとき、敵を倒していくイメージが持てるように褒めてあげましょう。

 また、男の子は科目ごとの成績にバラつきが出がちですが、競争好きという特性を利用して苦手教科を伸ばしていくこともできます。得意な学科で「ライバルたちに勝っている」「上位にいる」ということを意識させてあげれば、「俺はすごい」という自信を持ち、なぜかほかの科目も伸びてくるということが男の子にはよくあります。

 ただし、過度にならないように注意が必要。行きすぎたライバル意識を持つと、本来の自分のペースを崩してしまうからです。あくまで、その子のレベルに合わせて競争意欲を刺激してあげましょう。

 もし、なかなかライバルに勝てない場合には、まず自分との闘いに勝つことを教えてあげるといいでしょう。

 ビジネスパーソンも、同期にとても優秀な人がいたら出世競争を勝ち抜くのは難しいですね。でも、そのときに、「同期は給料が3倍になったかもしれないけれど、自分も1.5倍になった」なら喜んでいいわけです。

 子どもが自己評価を下げないように戦わせましょう。