NHK「クローズアップ現代」でも特集が組まれ、ますます話題の「ライフログ」。だが、この“人生の記録”は多くの人が続かないのも事実である。アナログ派もデジタル派も、記録を活用するためには、見返したくなるノートを作る必要があるようだ。番組に出演した『人生は1冊のノートにまとめなさい』の奥野宣之氏と、『たった一度の人生を記録しなさい』の五藤隆介氏が、ライフログの悩みの種である「何をどう記録するか」「どう役立てるか」「どう見返すか」の3点について、自身の経験をベースに本当に役立つ方法を語った対談連載。第3回は「見返すコツ」について。巻末には、これからライフログを始める人のためのブックガイド付き。
この記事は奥野氏の新刊書籍の出版を記念して再掲載しています。
『情報は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』奥野宣之・著
本体1400円+税/ダイヤモンド社
「リゾートエリア」があれば
自然と読み返す
五藤:連載の1回目でライフログの記録法について、2回目で記録の効果や活用について話してきましたが、ログを活用するためには、「見返したくなる工夫」というのも大切ですね。奥野さんはノートを読み返す工夫はされていますか?
奥野:アナログは切ったり貼ったりが自由にできるので、作品づくりみたいに見た目を面白くする工夫はしています。コラージュしたりすると、ノート自体にモノとして愛着がわくんですね。いろいろと貼っていくと、ノートはどんどん分厚くなってきますが、僕なんかは、そういうくだらないことにかなり充実感を感じます。
五藤:そこはアナログならではですね。それぞれのページを作り込んで違いを出すという発想は、デジタルにはない考え方です。例えば、どんなページを作っているんですか?
奥野:行ったところの資料なんかをペタペタと貼っておけば、あとからでもついつい見返してしまったりします。作品として完成度が高いと、繰り返し見たくなるものですし。
あとは、好きなもので埋め尽くすページを作っておくと、頻繁に見返したくなります。僕はこのページを「リゾートエリア」と呼んでいます(笑)。このページだけ時系列からは外れますが、好きな切手や子供の写真、ファンレター、礼状なんかを貼っていると、精神的にしんどいときなんかは見返して癒されたり、モチベーションがあがりますね。
五藤:リゾートエリアは、同じくデジタルでもありますね。ついつい見返してしまう写真などは確かにあります。