「もうマンションを買ってもいいかな。でも損はしたくないし、ローンも怖い」。
そんなあなたが買うべきは、「60m²前後」×「駅徒歩7分以内」×「2001年以降完成」のマンションしかありません。

本連載の書き手は、「不動産ひと筋30年! 12000人と面談し、成約件数は6000件以上」という圧倒的なキャリアを持つ後藤一仁氏。不動産仲介会社の“現役”社長です。「不動産を通じて、1人でも多くの人に幸せになってほしい」という願いが込められた『マンションを買うなら60m²にしなさい』の著者でもあります。「損をしない、戦略的なマンション選び」を語ってもらいます。

こんな“アドバイス”には気をつけて!

 よい物件を見つけるには、よい仲介会社の担当者と出会い、よい関係を保つことが大切です。また、仲介会社担当者に限らず、専門家などにアドバイスを受けることもあるでしょう。不動産取引に関するアドバイスは、人によって言うことが異なることもあります。

 これから述べる「4つの意見」には少し注意したほうがいいでしょう。

(1)実際に不動産取引の経験がない人の意見

 不動産、金融、税務・会計、法律、経済の大きな流れなど、知識は豊富で非常に説得力はあるが、実際の「不動産売買取引」の経験がない人、または少ない人の意見には要注意です。

 不動産の調査、重要事項説明書の作成・説明を自ら行ったことがない人も同様です。また、マンションの売買取引の経験はあるが、投資用だけで実需(住むための購入)はないなど、家を購入するための実際の売買取引経験がない場合は注意しましょう。

(2)築30年以上のマンションが無価値という意見

「すべてのマンションは30年、35年経過したら二束三文になり価値などない」と言う人がいます。しかしマンションの価値は立地に大きく左右されます。立地がよい場所に建っているマンションなら、たとえ築年数が経過していても、住みたいと思う人はいます。

 キチンと管理が行き届いていて、よい空気感・清潔感があり、耐震などの対策がしっかりされているマンションなら、なおさらです。「住みたい!」「購入したい!」「借りたい!」という人がいるほど、資産価値は上がります。

(3)業界経験が長いのに「宅地建物取引士」の資格がない人の意見

 アメリカでは不動産関連の仕事には資格がなければ携わることができません。しかし日本では、5人当たり1人の宅地建物取引士がいればいいことになっていて、宅地建物取引士の資格がない人でも不動産アドバイザーの仕事はできます。

 プロとして宅地建物取引を長年行っているアドバイザーでありながら、その専門国家資格である「宅地建物取引士」を取得していないというのは、そのこと自体が仕事に対する姿勢の表れです。

 そもそも、宅地建物取引士の資格を所持していないと重要事項の説明はできません。「宅地建物取引士の資格がある人」と「ない人」では大きな違いがあります。