だから、粘り強く繰り返し問い詰めていくしかありません。

「個人保証の件、どうなっていますか?」
「なぜ外せないんですか?」
「では、どうなれば外せますか?」
「それが銀行のルールなんですか?」
「本当に外せないんですか? ならば、このことを財務局に連絡してみます」

 ここまで追い詰めていかないと、既存の個人保証を外してはくれません。

 担保に関しても同様です。

 2015年9月、金融庁から「金融行政方針」が、各金融機関に配信されました。ネット上で開示もされています。

 その中の重点施策の1つに、「担保・保証に依存する融資姿勢を改める」とあります。

 つまり、担保や保証に依存して融資をせずに、事業そのものの将来性を見据えて融資せよということを、金融庁は銀行に指導しているのです。

 新規の融資を依頼する際には、必ず「担保・個人保証はなしでお願いします」と言ってください。銀行側から言ってくることは、まずありません。

 それでも、「何も言わなくても、銀行から提案してきました」という場合もあります。しかし、それは往々にして、新たにその会社に融資をしたい、もっと融資を増やしたいという銀行の思惑があるときです。銀行の戦略的な条件なのです。さらに、財務状況が文句なしの会社に限られます。

 そうでない限りは、こちらからの条件として、融資を受ける銀行に、担保・個人保証なしを要求してください。