フレームワーク30 DAY20 コトラーの4つの競争地位

 前出の「プロダクトライフサイクル」のほかにコトラーが広めた著名な理論として、業界内のプレーヤーを「4つの競争地位」に類型化したフレームワークが知られている。

 4つの競争地位とは、業界トップの座を占める「リーダー」、トップを抜きにかかる「チャレンジャー」、トップの動きに従う「フォロワー」、特定の小規模なシェアを確保しようとする「ニッチャー」のことを指す(下表参照)。

 コトラーはこれらに大別した上で、業界内のポジションによって戦略の打ち方に一定のパターンが考えられると主張した。例えば、シェアが最大のリーダーはさらなる市場拡大のほか、ヒットした他社のやり方をまねることで、規模のメリットを生かす方法もある。チャレンジャーは大きさでは勝ち切れないため、何かしらトップと差別化を図る必要が出てくる。

 ただ、大半の企業はリーダーになろうと挑戦するよりフォロワーとして追随するのを好む。製品やイメージが差別化しにくく、サービスの質が似通っている産業はこのパターンがよく見られる。報復を恐れてリーダーの模倣にとどまるケースも多いとされ、業界内での市場シェアは安定している。

 最後にニッチャーなら、小さくても業界他社の顧客とかぶらない特殊市場に特化し、経営資源を集中させるような戦略が考えられる。

(週刊ダイヤモンド2017年8月5号「ロジカルシンキング&問題解決法」を基に再編集)