店員に土下座を強要する、同僚に暴言を吐く、SNSに悪評を書き込む。そんなモンスタークレーマーが急増している。理不尽な要求を突き付けられ、精神的に参ってしまう人も少なくない。人手不足に悩む企業にとって、モンスタークレーマーは生産性を低下させる元凶だ。しつこいクレームを断ち切り、モンスターを撃退するための実践的技術を伝授しよう。

STEP4 やるべきことをやったら、後は「放置」する

 勇気を持って「できない」という結論だけを伝え続けても解決しないのなら、後はしっかり準備をした上で「放置」する。

 社内の担当窓口を一本化し、取引先にも連絡して意思統一を図り、警察や弁護士にも事前に相談しておく。こうして足場を固めたら、クレームが収束するまでアクションを起こさず、相手が諦めて引き下がるのを待つ。

 それでも引き下がらないしつこいクレーマーに対しては、段階的な警告が必要だ。例えばオフィスや店舗に押し掛けてきて居座るクレーマーに対しては、「これ以上お話しすることはありません。業務に支障を来すのでお引き取りください」と明確に伝えること。それでもまだ居座るようなら「警察に通報します」とプレッシャーをかける。万一それでも帰らないなら実際に通報すればよい。

 これらの手順は、クレームが裁判に発展したときに役に立つ。「不退去罪」を問うには、相手に「お引き取りください」と伝えたのに居座ったという事実が必要なのだ。

 訪問先で何時間も缶詰めにされた場合は、「今日結論は出せないので帰してくれ」と明確に伝えること。それでも相手が強引に引き留めれば「強要罪」に当たる。

 そのほかにも図にいざというときのために役立つ法律知識をまとめたので参考にしてほしい。

(週刊ダイヤモンド2019年2月16日号「クレーマー撃退法」を基に再編集)