そのデュープレックスが今度はウェブで使えるようになる、というのです。例としてデモが行われたのは、ウェブからレンタカーを予約するというシチュエーション。従来の予約方法では、レンタカー会社のウェブサイトを開いて、何ページかのステップにわたってフォームへの入力を進めていました。

 それをアンドロイド搭載のスマートフォンで「グーグル、次の旅行のためにレンタカーを予約して」と言えば、デュープレックスがGmailやグーグルカレンダーに残された宿泊やフライトの情報などから、代わりにフォームへの入力を進め、ユーザーが以前利用した車種の情報をもとに「このレンタカーを予約しますか?」と車種まで提案してくれるというのです。

 ユーザーは確認のために画面を数回タップするだけで予約は完了します。日付や時間やどこの支店を選べばいいのか、調べる必要はありません。

 一般的なウェブの予約フォームの入力項目はだいたい同じなので、グーグルが学習済みです。つまりRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション:ソフトウェアロボットによる業務の自動化)と同じ理屈で入力ができます。その自動入力機能に各ユーザーが持つ履歴情報を組み合わせることで、パーソナライズされた入力が可能になります。

 自社のウェブサイトのフォームがデュープレックスに対応しているかどうかは、グーグルが提供するサイト運営者向けのツール「サーチコンソール」で確認することができます。先ほど挙げたハウツーコンテンツのフォーマットと同じで、もしサイトがデュープレックスに対応しておらず、予約が受け付けられないと分かれば、企業各社はグーグルのクローラーのためにフォームの修正を検討するはずです。

 ですから今後、対応サイトは増えていくでしょう。この機能は米国・英国などの英語圏では2019年内に利用できるようになる予定です。