動画作成する上でのメリットもたくさん

(4)台本いらずで、視聴者からの要望にすぐに応えられる
ライブ配信中は、視聴者からのコメントが断続的に投稿されます。その中には、ライバーや企業担当者への要望が含まれることがあります。

例えば、先ほどのスマートウォッチの例であれば、
「1つ前のさっきの画面、もう一度見せてくれませんか?」
「充電方法の説明もお願いします」
「隣の女性の腕に身につけてもらえませんか?」

こういった要望が次から次に飛んでくるかもしれません。
視聴者がどんなことを知りたいのか、どういう場面を見たいのか、視聴者の気持ちになって企業側が考えてから動画をつくるのは時間もかかりますが、ライブ配信であれば要望を聞いて、すぐ応えることができます。

ユーザーのリアクションをダイレクトに受けられるというのは画期的なことで、これまで広告商品やサービスではそういったものがありませんでした。ライブ配信を使ったマーケティング手法が開発されるのはこれからでしょう。
 

(5)最新情報をリアルタイムで伝えられる
企業が新製品や新サービスを発表する記者発表会などは、テレビで生中継されることはほとんどありません。そもそもテレビカメラが入らないことも多々あるわけですが、注目のものであれば、その日の夕方以降のニュース番組などで、編集されたものが放送されるでしょう。

しかしそれでは、「もっと早く知りたい」「発表会の内容を全部見たい」という、鮮度の高い情報を求める人たちを満足させられません。
そこで、ライブ配信の出番です。情報解禁に合わせて新製品の発表会の模様をリアルタイムで配信すれば、その情報に興味のある人たちが多く集まるでしょう。

刻々と状況が変わる中でいろいろな人が意見を述べる選挙番組も、ライブ配信では人気コンテンツの1つとして定番化しています。最新情報を常に更新できる、ライブ配信の特性を活かしたコンテンツと言えます。
 

(6)編集作業なし。コンテンツづくりに時間を取られない
動画編集者の熟練度や動画の種類にもよりますが、通常、10分の動画を制作するのに、編集作業だけでも1時間以上はかかります。
この時間がコンテンツを量産する上でもネックとなることが多く、動画投稿を始めたばかりのクリエイターはまず、編集作業を少しでも早くできるようになろうと努力します。

一方、生の映像と音声を視聴者に届けているライブ配信では、そもそも編集作業が発生しません。
相互性を活かせば、講演でいうところの質疑応答の時間だけでも番組は成立するので、企画を考える時間も圧縮されます。
タイトル付け、タグ付け、サムネイル画像づくりなどは動画制作と同じく必要な作業ですが、作業量としては少ないので、コンテンツの量産が可能になります。

ただし、編集がないからといって、「コンテンツをつくり込まなくてもいい」というわけではありません。ライブ配信のコンテンツは、ユーザーと一緒につくっていくもの。その意識は常に必要です。

(7)初心者でもすぐに始められる
動画をつくろうと思ったら、まず、動画の編集ソフトの使い方から勉強しないといけません。
仮に編集ソフトを使いこなせるようになったとしても、10分の動画をつくるのにかかる時間は1時間以上。撮影をして素材を準備しておく時間なども含めると、動画1本に最低数時間かけていることになります。

ところがライブ配信に編集作業はありません。
ライブ配信の予備知識がゼロの人でも、スマホにプラットフォームのアプリを入れておけば、1人ですぐに配信が始められます。
画面上に現れる配信開始のボタンを押すだけです。初心者でも今日からライブ配信を始められます。

※次回は、拡散効果のはかり方と分析の仕方についてお伝えします(10月17日公開予定)。