日本最大の文具店である100円ショップ。最近の文房具ブームの中でも、100円文具が語られることはほとんどなかった。だが、100円ショップには、仕事から日常生活まで役立つサポートツールが宝の山のようにある。最終回は実用性の高い4つの文具術を厳選し、「使い方」のヒントを紹介する。
楽しい思い出を真空パックして
しおりにする「ラミネートコーディングフィルム」
これまで、「もっとも応用範囲の広い2つのツール」として「マグネット&マジックテープ」(第2回)、「ブックエンド」(第3回)の活用術をご紹介してきました。
最終回となる今回は、「使い方次第で用途が広がる4つのツール」として、「ラミネートコーディングフィルム」「仕切り板」「ワイヤーネット」「フック」の活用術をご紹介します。
まず「ラミネートコーディングフィルム」ですが、ラミネートは通常、ラミネーターという機械を使い、熱でフィルムパックするものです。手垢や破れから保護できたり、防水、色あせの防止、強度補強などを目的に施されるのが一般的です。
しかし、実際に自分でラミネートしたことがある人はそれほど多くないと思います。ラミネートするためには、基本的にはラミネーターという機械が必要なので、「そこまでして……」という気持ちになるのが普通です。
実は100円ショップでは、手貼りで簡単にラミネート加工のできる「ラミネートコーディングフィルム」が売られています。
複数枚セットで販売されていますが、重なっている薄いほうのフィルムをはがし、そこにラミネートしたいものを置いて、もう一枚の厚いほうのフィルムを挟むようにしてかぶせます。あとで好きな大きさにカットすればでき上がりです。
これなら、気軽にお気に入りの写真や絵ハガキ、子供からもらった絵のプレゼントなどをラミネートして大切に保管できます。
旅行先で拾った紅葉の葉っぱをラミネートすれば押し花のようにずっと残すことができますし、初デートで行った映画のチケットをラミネートすれば、そのときのドキドキした気持ちを風化させずにずっと取っておくことができます。
ラミネートがすごいのは、単に長期間保存ができるというだけでなく、身近な紙ものの用途を一気に拡大してくれることです。
下敷きのような厚紙になるので、記念のチケットをラミネートすればしおりにすることができますし、穴を開けて手帳に挟めば、下敷きだけでなく、インデックスとしても利用できます。毎日見返したい言葉などを印刷したり、雑誌の切り抜きをラミネートしてノートや手帳に挟み、モチベーションを高めるシートとして使うこともできます。
自分の好きなものを気軽にパックできるラミネートコーディングフィルムは、隠れた100円文具の代表作です。他で探すと意外と見つかりませんが、100円ショップなら安価でたくさんストックしておくことができます。