著書累計200万部突破! 「人生100年時代」といわれる今、テレビ、新聞、雑誌で話題沸騰の「きくち体操」入魂の書! 『おしりが上がる驚異のきくち体操』の著者である菊池和子先生(現在85歳)が、50年以上の「きくち体操」の歴史のなかで、のべ100万人以上のおしりを触ってたどり着いた、超・健康の極意をお伝えします。
おしりが上がれば、自然とお腹も凹み、姿勢がよくなります。見た目も若く健康的になり、肩・腰・ひざの痛みも消えて、尿トラブルも解消します。健康寿命も延び、認知症も予防できます。
この連載では、「おしりが上がるきくち体操」の実践方法を、基本から紹介していきます。他の体操とは考え方がまるで違い、動く前に意識を変えていただく必要があるため、体操の前にお伝えしたいお話からゆっくり始めていきます。また、85歳にして驚きの若さをキープする菊池和子先生の意外な習慣などについてもご紹介していきます。
年齢を重ねると体の悩みは尽きません。でも大丈夫、あきらめないでください。痛いところや動かないところがあっても誰でもできる方法で、脳と体をよみがえらせていただきたいと思います。
85歳、毎日、全力で仕事をしています
近所の奥さんたちに頼まれ、団地の集会所でささやかな体操教室を始めてから、早50年以上。「よくこんなに続けられましたね」と言われることがありますが、私にとって「きくち体操」は、日々生きることと同じ。だから続けるとか、続けないとかいうものではないのです。
ここ数年、テレビに講演会にと以前にも増していろいろなお声がかかるようになり、目のまわるような忙しさ! 「うちには働き方改革は来ないわね」とスタッフと冗談を言い合いながら、「私も年齢的にいつ終わりがくるかわからないから生きている間はがんばろう!」と、気合いを入れ直してせっせと働いています。
こんなふうに注目していただけるのは、「私がずーっと変わらず伝え続けてきたことが、ようやくみなさんに伝わったのだわ、私が生きている間に間に合って」とうれしく思います。
「人生100年」が、いよいよ身近になってきました。かつて50年と言われた寿命は、ちょうど2倍になりました。人生が2倍になって、若い時代が長くなるならいいのですが、実際には、なが〜いなが〜い「老後」が誰にも訪れるようになったということです。こんなにも長い老後を、どうやって過ごしたらいいのだろう。最後まで健康に過ごせるかしら。できれば、寝たきりにも認知症にもならず、人に迷惑はかけず、自分のことは自分でして、自分の足で歩いて過ごしたい。そう考えて、いろいろやってみたけれど、なかなか効果を感じられず、私の体操に興味を持つ方が増えているのだと思います。
というわけで、教室が満杯なのはありがたいことなのですが、「菊池先生のところに行けば寝たきりにならないのね」「お教室に行って認知症にならないようにしてもらいましょう」という気持ちで来ていただいても、私の力だけでは無理なのです。
なぜなら、あなたの体をよくしていけるのは、あなただけなのですから。
「あなたの体はあなたが育てるんですよ」
「あなたの体をよくしていけるのは、あなたしかいないのよ」
そのことを、命がけで伝え、わかってもらうこと。みなさんに意識を変えてもらうこと。毎日がその戦いです。それが私の仕事なのです。