アマゾンも参入する「ブラックフライデー」が盛り上がりに欠ける根本理由
日本でもさかんに宣伝されるようになったブラックフライデー。でも、今いち盛り上がっていないように感じるのはなぜ? Photo:Diamond

ブラックフライデーは
一大商業イベントに成長するか

 11月の感謝祭が明けた金曜日は「ブラックフライデー」と呼ばれ、アメリカの小売店にとっては1年で一番たくさん売り上げがあがる特別なセールの日です。

 もともとは1950年代にアメリカの警察官たちが、感謝祭明けの金曜日は町が大混雑するため、「警察の仕事の観点からはブラックな1日になる」と嘆いて名づけたもの。現在では、小売店が黒字になるという意味に転じて、アメリカの小売業界では重要視されている日です。

 このブラックフライデーを日本に根付かせようという動きが、ここ数年、ずっとありました。特に力を入れているのが、小売業最大手のイオンです。逆に言えば、日本でブラックフライデーという言葉の認知度が75%にまで上がったといわれるのは、毎年イオンが繰り返しブラックフライデーを浸透させようと努力をしてきた結果です。

 そのブラックフライデーに、今年は日本で初めてアマゾンが本格参入するため、「いよいよ日本にもブラックフライデーが定着するか?」と小売業界の期待が高まっています。

 そもそも、なぜイオンはこれほどブラックフライデーにこだわるのか、疑問を持つ読者の方もいるかもしれません。理由は「イベントが定着すると、そこにバカでかい需要が生まれる」からです。

 わかりやすい例がバレンタインデーで、もともとのキリスト教の習慣とは異なる「女性から男性にチョコレートをあげる日」として定着した結果、1年間に売れるチョコの3分の1がこのタイミングで売れていくという、わが国最大級の商業イベントの1つへと発展しました。

 同様の例では、ハロウィンも新たな経済需要を生み出しています。ハロウィンがなければ誰も買わなかったであろうコスプレ用品や飾りに新規需要が生まれ、ハロウィン本番は(本来は10月31日の1日だけのはずですが)週末を中心に何日かの期間にわたって飲食店でバカ騒ぎ需要が発生します。