だが新たなチャージ制度では、24時間営業2%減額の10万8000円と、特別減額1%の5万4000円の恩恵がなくなるため、実質的な月のチャージ減額は3万8000円となる。
また、日販45万円、月の粗利額405万円と超低収益に苦しむ加盟店で同様の試算をすると、実質的なチャージ減額は7万8500円と恩恵は大きくなる。とはいえ、「20万円減額」と強調された数字の半分以下の効果しか、実質的な負担軽減につながっていない。
そもそも日販45万円はファミリーマート、ローソンの平均日販である50万円半ばよりも低い。より高い売り上げが望める立地へと移転させるべき水準だ。
10月の最低賃金改定で
常時2人雇用店舗の人件費は4万円上昇
来年3月からチャージを減額するとしても、加盟店の負担は昨年に比してすでに増えている。
今年10月、全国の最低賃金が改定され、東京都では時給985円から1013円に上昇した。労働力人口の減少に加え、政府の方針でも今後も全国で引き上げを目指している。この改定で、加盟店の人件費負担はどれだけ増えたのだろうか。
24時間営業の店舗で、従業員2人を常時雇い続けたとする。都内の最低賃金で計算すると、午前6時~午後10時の時給は最低賃金を、午後10時~翌午前6時までは労働基準法に基づき1.25倍の割増賃金を支払うとすれば、最低賃金の改定による加盟店の人件費増加額は月4万3680円、年間で50万円超となり、今回SEJ本部がチャージの見直しで訴える利益の改善額を超えている。