ビジネスフレームワーク集03Photo:chipstudio/gettyimages

各業界には、優れた事例を集めてフレームワーク化したものや方法論が存在する。2020年1月13日(月)まで全10回でお届けする特集「新時代版ビジネスフレームワーク集」の第3回は、その中からあらゆるものを「システム」と捉えて成功に導くための方法論「システムズエンジニアリング」について、第一人者のインタビューとともに紹介する。

「週刊ダイヤモンド」2019年9月28日号の第1特集を基に再編集。肩書や数字など情報は雑誌掲載時のもの

あらゆる仕組みを
「システム」と捉える

「SE」と聞いて何を連想するだろうか。コンピューターシステムやソフトウェアを扱うエンジニアを思い浮かべる人もいるだろう。しかし現代においては、上記の意味で「SE」という言葉を使っても海外ではなかなか伝わりづらい。

 では、海外では一般に「SE」は何を指すか。それは「システムズエンジニアリング」である。

 システムズエンジニアリングにおける「システム」は、コンピューターやソフトウェアに限らない。機械、建築、都市、社会、宇宙、サービス、組織、法律など、あらゆる仕組みを「システム」と捉える。システムズエンジニアリングは、こうしたシステムを成功に導くための方法論(アプローチや手段)である。わかりやすく言えば「手引き」のようなものだ。