売り手の大きな勘違い
総務省の調査データ「平成17年度情報流通センサス報告書」によると人間が消費可能な情報量(処理できる情報量)は、1994~2004年の間ほとんど変わっていないのに対して、ここ数年、選択可能な情報量(世の中に流れる情報量)は増大し続け、実に約410倍になったと報告しています。この事実は、いったい何を意味するのでしょうか。
あまりに多くの情報の洪水に利用者にとって、価値のある情報も、そうでない情報も一緒に流されてしまっているということです。
企業は、高度成長期にテレビやラジオ、雑誌、新聞といったマスメディアを駆使して絨毯爆撃のように情報をお客様に送り続けました。しかし、いまやインターネットの普及により、マスメディアの時代とは比べものにならないくらいの膨大な情報が発信され続けているのです。
インターネットの黎明期には、ホームページを持つ企業は珍しかったのですが、いまや自社のサイトは持つのは、営業マンが名刺を持つのと同じように当たり前になってきています。そして、自社サイト以外のポータルサイトやブログなどで情報発信するのが普通になってきました。また、ヤフーやグーグルなど検索エンジンの普及で、従来の広告宣伝費を検索エンジン最適化対策(SEO対策:Search Engine Optimization)に費やす企業も出てきました。しかし、それは本当にお客様にとってありがたいことなのでしょうか?
視点を利用者の立場(お客様)に転じてみますと、インターネットという大量の情報の海にさらされ、どの情報が正しいのか、誰の言うことを信用したらよいのか、本当に判断に迷う時代が到来してしまっているのです。利用者の立場に立てば、企業やあなたの発信している情報がネットの情報洪水の中で、メッセージが埋もれてしまっていることが容易に理解できると思います。
このような利用者にとって非常に困難な状況下で、いったい何をよりどころに情報の取捨選択、判断をすればよいのでしょうか?
その答えのひとつとして、ソーシャルメディア上の信頼できる知人や友だちのアドバイスが挙げられます。