会議への参加を促し、どんどん頼る
パート職員は時給で働いています。「正社員と同じように考えて動いてくれ」「もっとやる気を出してくれ」と要求するばかりでは、「じゃあ時給を上げてください」と言われてしまいます。「決まった時間内で、言われたことをやる」条件でパートとして採用されているわけですから、もっともな言い分です。
そんな中でパート職員のやる気を引き出すには、「ポテンシャルを発揮したくなるような場」に参加してもらうのが有効です。
契約している時間内で、意思決定の場である会議にもどんどん参加してもらうのです。そこで、「営業マンが今、何を重点目標に置いて動いているのか」「そのためにパート職員に期待していることは何か」を感じてもらいます。
人間は考える生き物です。目標を共有すれば、パート職員も「自分はそのために何ができるか」を考えます。一緒に働く以上、仲間の役に立ちたいと思うのが自然な心理だからです。
会議は社員しか参加できないという場合は「現場の意見として、○○さんにも話を聞きたい」と、パート社員にヒアリングしましょう。
ある健康食品会社では、会議に参加してもらったパート職員から「売り手の都合に偏った営業活動になっていないでしょうか。もっとクライアントの意向を確認しながら営業活動を進めたほうがいいと思います」という意見が出て、営業マン一同がハッとしたといいます。ふだん会議に出ていないパート職員だからこそ、固定観念にとらわれない意見も期待できます。
ただし、いくら会議に参加してもらってポテンシャルを引き出し、パート職員のモチベーションを高めても、社員ひとりひとりが感謝の気持ちを持たないままでは、結局、パート職員はやる気をなくしていきます。