「感謝の有無」でこんなに差が出る
あるパート職員は、社員2人のサポートをしていました。意思決定の場である会議に参加したことで意欲が高まり、社員に提出する日報に「単なる作業記録」だけでなく、「店頭で感じた品揃えの変化」や「お店の担当者との何気ない会話内容」まで事細かに記すようになりました。
ひとりの社員は、この情報をありがたく感じ、日報に感謝の言葉とフィードバックを添えてパート職員に戻すようになりました。日報には日に日に、パート職員がつかんだ有益な情報が増えていきました。余白がなくなるくらいにビッシリと書かれた日報が、毎日あげられるようになったのです。
もうひとりの社員は、一切、何のフィードバックも、感謝の言葉もかけませんでした。するとどうなったか。日報の情報量は日に日に減り、いつしか元の「単なる作業記録」へと戻っていました。
同じ人間でも、感謝の言葉があるかないかで、仕事のモチベーションとパフォーマンスにこれほどの差が出るのです。
簡単な作業を行ってもらう前提での雇用契約なので、こちらからあれこれと高い期待を示すことはできません。
しかし、重要な情報を共有し、ともに働く大切な仲間として、立場や職位に関係なく、感謝やねぎらいの言葉を伝えれば、やる気を出してもらえる可能性は大きく高まります。
契約時間内でおおいに頼り、感謝の意を精いっぱい伝える。パート職員には「作業者」としてではなく「ともに働く仲間」として接しましょう。