社交の場でのスモールトークは、
その場にいる誰もが楽しく参加できるものに

 また、複数名でスモールトークをする時には、誰か一人を置き去りにして他のメンバーで盛り上がる話題を続けるのも要注意です。

 例えば、職場や取引先などの会食では、野球好きの男性同士はプロ野球や大リーグの話で盛り上がることがあります。スモールトークの話題として、好きなスポーツの話題は、英語が苦手な人でも楽しく会話がすすむものです。

 しかしながら、この会食に野球に特に興味がなく、話を聞いていてつまらなそうな女性がいれば、適度なところで話題を切り替える配慮が必要です。

 こういった社交の場でのスモールトークは、その場にいる誰もが楽しく参加できる話題であるべきなのです。

 自分がついて行けない話題で周囲が盛り上がってしまうということは、私も度々経験してきました。とりあえず聞き役にまわるしかできませんが、明らかにつまらなそうな顔をするのは避け、何か短いコメントを入れてみる、徐々に自分も参加できる話題にシフトしていくようにするなどを心がけましょう。

 例えば、野球の話がきっかけであれば、日本人メジャーリーガーの活躍から始まり、最近の若者の海外での活躍とか、健康維持のためのエクササイズとか、その場の参加者全員が楽しく会話できる方向に話を展開していくイメージです。

 コーヒーブレイクや立食のパーティ、またカクテルパーティのように、移動しながらいろいろな人と交流する場面では、スモールトークが盛り上がらない、話し尽くして一段落したタイミングは、会話のパートナーを変える時です。

 話している相手が、あまり目を合わせなくなり、遠くに何かを探すようなしぐさが出れば、切り上げるべきシグナルでもあります。話しやすい相手であっても、相手を独占してはいけません。

 異文化コミュニケーションである外国人とのスモールトークを楽しむには、こういった機転を利かすことも大事なのです。