今や街中でもオフィスでも、どこでも外国人がいることが当たり前の時代になりました。そして、2020年は東京オリンピックが開催されます。来年は、さらにいっそうまわりで外国人を見かける機会が増えそうです。でも、英語に自信のある方はいいですが、いきなり街中で外国人から話しかけられたりしたら、ドキマギしてうまく対応できないという方も、少なくないはずです。そんな英会話初心者の方に、ぜひ、おすすめしたいのが、『だれとでも会話がとぎれない! 1分間ぺラペラ英会話』(小林真美著、ダイヤモンド社、11月28日発売)です。本連載では、同書の中から抜粋して、英語に苦手意識のあるヒビギナーの方に向けて、英会話上達のポイントをお伝えしていきます。
自分の持っている情報は相手の役に立つはずという、
勝手な思い込みはやめる
せっかく準備してきたスモールトークの話題も、相手が興味を示さなかったら深追いするのは禁物です。
自分が興味を持っていることや、面白いと思っている話に、誰もが同じように興味を持つとは限りません。異文化コミュニケーションの機会は、お互いに新しい発見を楽しむチャンスではありますが、相手が関心を持つ話題でなければ元も子もありません。
自分の持っているこの情報は相手の役に立つはずという、勝手な思い込みも危険です。
例えば、日本に来ている外国人全員が、日本の寿司を食べてみたいはずとか、有名な観光名所に行きたいと考えて、相手の意向を聞かずに、一方的に語るのも、有難迷惑な場合があります。
かつての私の同僚に、一度外国人を居酒屋に連れて行ったら大好評だったのをきっかけに、毎回海外からの出張者を居酒屋に連れだそうとする人がいました。いろいろな食べ物や飲み物がリーズナブルに楽しめるという意味では、ユニークなローカル体験なのですが、ああいった喧噪(けんそう)の場を好むかどうかについては、相手の意向を聞くべきではないかと、端から見ていて感じたものです。
食べ物には個人的な嗜好(しこう)がありますし、出張中は体調を崩すのを避けるため、食べ慣れないものは避けているストイックなビジネスパーソンもいます。観光名所についても、混雑したところは苦手で、むしろ静かな場所を好む外国人もいます。
良かれと思ったアドバイスも、相手が知りたいか、興味を持つかどうかを確認したうえですすめないと、相手にとっては逆効果になってしまうのです。
辛抱強く話に合わせてくれる人もいますが、返答の短さや顔の表情、目や体の動きなどを観察すると、相手が今の話題にさほど興味がないと感じているのがわかるものです。
相手がつまらなそうだなと感じたら、自然に話題を変えていきましょう。