6年前には早過ぎたリモートワークハイヤリングプラットフォーム
朝倉:ノボットをイグジット後、シリコンバレーに拠点を移してから、最初はリモートワークのプロダクトを作られたんですよね?
小林:はい。「Remotus」というフルタイムでリモートで働くエンジニアと企業をマッチングするマーケットプレイスをつくりました。
6年前の当時は、米国に渡ったばかりで、何にニーズがあるのかがよく分からない状況でした。スタートアップの創業者や投資家に何百人もあって、彼らが抱える課題をヒアリングしていく中で、エンジニアの採用に困っている人や企業が多かったので、「Remotus」を始めました。100社以上、βユーザーとして利用してくれたのですが、当時はリモートでエンジニアを採用するなんてとんでもないという声が多く、採用に結びついた件数が少なかったために断念しました。
リモートワークが普及している今だったらうまくいくかもしれませんが、リモートワークの問題点は、リモートで働く人よりも、リモートワークをせずに現地で働く人へのコミュニケーションの負担がより大きくなってしまうことです。シリコンバレーでは、現地で働く人を採用するのがすごく大変な上に、採用後も1年半から2年半で転職する人が多いんですね。ただでさえ採用するのが大変なのに、入社してくれた彼らに負担をかけるのはとんでもないという声が多く、6年前の当時はまだリモートワークは普及しませんでした。
朝倉:なるほど。そこから何度かピボットを重ねて、現在はChompに至ったんですね。