シリコンバレーでシリアルアントレプレナー(連続起業家)として活躍されている「Chomp(チョンプ)」代表の小林清剛さん。小林さんは、数々の起業家から「Kiyoさん」と慕われています。普段はあまりメディアに露出しない小林さんですが、親しい交友関係のあるシニフィアン共同代表の朝倉祐介が、シリコンバレーで起業に至った経緯や、小林さんの起業家人生について伺いました。

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外食体験をより楽しむために「Chomp」を設立

朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):小林さんは現在、「Chomp」というモバイルアプリを手がけられていますね。まずは、Chompのサービス内容について教えて下さい。

小林清剛氏(Chomp, Inc. Co-founder and CEO。以下、小林):Chompは外食の体験を親しい人と共有するモバイルアプリです。具体的には、レストランやカフェに行った時に、料理の写真を撮り、友人に送り、リアクションを受け、お互いに利用し続けてているうちに、行ったお店や行きたいお店がアプリ上に溜まっていくというプロダクトです。Chompを通じて、外食する機会が増え、外食体験がより楽しくなるということを目指して作りました。

朝倉:後ほど詳しく伺いますが、小林さんは以前、B向けのプロダクトを手がけて成功されていますよね。ChompはC向けのプロダクトですが、なぜ、C向けサービスであるChompを作ろうと思ったのですか?

小林:Chompを思いついたのは、僕自身がスナップチャットというモバイルアプリを使い、友人同士で外食した時の写真のやり取りをしていたことがきっかけです。スナップチャットは、自撮りを中心に色々な写真を送り合うプロダクトなのですが、僕が友人に送っていたのは、レストランやカフェに行った時のご飯の写真ばかりでした。僕にとって、この体験がすごく楽しくて、この体験だけを切り取ってプロダクトを作ることにしました。

朝倉:「この店が美味しかった」などの感想をメッセージングサービスなどで友人と送り合うことって多いですもんね。

小林:実際に、スナップチャットのユーザーの80%はレストランでアプリを使用しているそうです。レストランでご飯の写真を撮って送るというのは、もともとはアジアの方から始まった慣習だそうなのですが、最近では英語でCamera Eats Firstなどとも言われ、米国でも広まってきています。

朝倉:いわゆる「飯テロ」というやつですね。

小林:まさにそうです。「飯テロ」は米国でも流行ってきているんですね。ですが、FacebookやInstagramが広まり過ぎた結果、「フードポルノ」と呼ばれる社会問題にもなっており、それらに毎回ご飯の写真ばかりをあげるのは躊躇ってしまうという声を聞きます。僕自身も同じ課題を感じていました。

朝倉:確かに、自分のタイムラインを見る人のことを気遣ってしまう気持ちはありますね。

小林:そうなんです。スマホが普及して生じた最大のインパクトは、世界中の人がいつでもどこでも高性能のカメラを持ち歩くようになったことだと考えています。以前は「このお店、美味しかったよ。」という情報が口頭やテキストでやり取りされていましたが、スマホによって、今では外食の体験を写真で友人にシェアすることが、外食体験の一部になってきたと感じています。その内容に対してリアクションがあったり、チャットをしたりすることで、「すごくうまいものを食べたぞ!」という喜びがより増します。Chompは、そのような体験を通じて、外食体験をもっと楽しくするアプリです。

朝倉:Chompは日本でも使えるんですか?

小林:日本でも使えますが、現在はあくまでも米国を中心に設計されているため、日本語版はありませんし、日本ではまだ使いづらいところもあります。グロースする段階になったら、米国だけではなく、世界中の人たちに使ってもらえるように、仕様もその国の人に合わせて改善し、一気に拡大する予定です。