▼「爆発的に面白い!! 『図工2』の僕が、現代アートに惹かれる理由がわかった」(中原淳氏/立教大学経営学部 教授)
▼「『考える』の前に『観る』がある。『観る』がなければ『考える』もない」(山口周氏/独立研究者)
▼「美術は『思考力』を磨くための教科だったのか!とわかる本」(藤原和博氏/教育改革実践家)
▼「人間の『知覚』と『表現』という魔法の力を解放してくれる一冊!」(佐宗邦威氏/戦略デザイナー)
論理もデータもあてにならない時代、論理・戦略に基づくアプローチに限界を感じた人たちのあいだで、「知覚」「感性」「直感」などが見直されつつある。そんななか刊行され、各氏がこぞって大絶賛するのが、『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』という書籍だ。
現役の美術教師でもある著者が、中高生向けの「美術」の授業をベースに、「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、「自分なりの答え」を生み出し、それによって「新たな問い」を生み出すという「アート思考」のプロセスをわかりやすく解説している。700人超の中高生たちを熱狂させ、大人たちもいま最優先で受けたい授業とは――?
アート界の秩序を破壊した「あるもの」
前回の記事では、ルネサンス期の作品を見ながら、彼らが「目に映るとおりに世界を描く」という共通のゴールを目指していたことを確認しました。
もちろん、20世紀アートが生まれるまでの500年もの期間には、そうやってひと括りにはできないような多様なアート作品が生まれています。しかし、いずれも根本をたどれば目的は同じだったといえます。
当時、ほとんどの人々にとって、「すばらしい絵」とは「目に映るとおりに描かれた絵」であり、それこそがアートの「正解」だと考えられていたのです。
20世紀に入ると、そうしたアートの存在意義は、根本から揺るがされることになりました。
そう、ここでは「あるもの」の誕生が関係しています。20世紀にその「あるもの」が普及したことによって、アーティストたちを取り巻く状況が一変したのです。
それはなんだかわかりますか?