お酒を飲まない人も要注意!
近年増加している「非アルコール性脂肪肝」
肝疾患になる原因は、実はアルコールだけではありません。なかにはほとんど飲酒をしないのに、肝臓内に中性脂肪をためこむ「非アルコール性脂肪肝」(NASH)と呼ばれるタイプも存在します。
その原因は「食べ過ぎ+運動不足」です。通常、食事でとった糖分はグリコーゲンとして一時的に肝臓に貯蔵され、体を動かすエネルギーとして使われます。ただし、必要以上に食べ過ぎたり、あまり体を動かさなかったりすると、消費しきれなかったカロリーが肝臓の中で中性脂肪として蓄えられます。こうなると、あとはアルコール性肝疾患と同じですね。肝臓内に中性脂肪がどんどんたまれば脂肪肝に、もっと進行すれば肝硬変へと変わっていきます。
高級食材であるフォアグラは、ガチョウかアヒルにたっぷり餌を与えて運動をさせず、肝臓を太らせて作ります。現代のサラリーマンも同じです。毎日ほとんど運動せずにおいしいものを食べ続ければ、蓄えたエネルギーは使われないまま、余分な栄養=脂肪はたまっていくばかりです。
では、これらの肝疾患はどのようにして防げばいいのでしょうか?