次に、Bの「対面でもオンラインでも変わらず必要なこと」を心得つつ、オンラインで実践するにはどうしたらよいかです。

 言わずもがな、商談の事前準備は重要です。当日のURLや参加方法に加えて、アジェンダをあらかじめメールでお送りしておきましょう。このメールに、「当日、うまくつながらない場合はこちらにご連絡ください」と電話番号を書いておくと、相手も安心です。また、事前に読んでいただきたい資料を送ったり、リマインドメールを直前に送ったりすることで、お客様側にも必要な準備を促しやすくなります。

 そして、いざ商談が始まったときに、会話が途切れて気まずくなったりしないよう、投げかける質問を多めに考えておくのがコツです。オンライン商談では、話す割合の少ない参加者は熱量が落ちていきます。お客様にたくさん話していただき、会話のキャッチボールをつなぎたいものです。

 さて、ここまできたら、Cの「オンラインだからこそできること」を活用して、商談の質をさらに上げることにチャレンジしていきましょう。

 リアルタイムな議事録は、お客様にとっても便利ですし、商談の後にすぐ議事録を共有することで参加者の認識ズレも防げます。さらに、画面を共有して資料やメモを映し出しておき、その場でお客様の意見やコメントを盛り込んでいくと、議論の熱量も上がっていきます。

 お互いがオンライン会議に慣れていくと、実は「画面共有しながら商談を進める」というのは大きなメリットがあります。

 対面営業で培った経験を活かしつつ、オンライン営業ならではのコミュニケーションスキルを身に付けていくことで、営業のパフォーマンスは大きく上がります。やり方次第では、「無駄な時間を減らし、受注率を上げる」ことも可能なのです。