人間は座っている「だけ」で疲れる。
肩コリ、腰痛、首コリ、猫背、むくみの原因は「座り仕事」だった!
「ただ座っているだけなのに、なぜ疲れてしまうのか」。
その答えはシンプルで極めて明快。
「筋肉は動かさないと硬くなる。硬くなると、血流が悪くなり、コリが生まれる」。
硬くなった筋肉を徹底的にほぐし、コリをとる。それにはストレッチしかない。
『座り仕事の疲れがぜんぶとれるコリほぐしストレッチ』の著者である、ストレッチトレーナーのなぁさんに、「座り仕事」のしつこい疲れのとり方を聞いた。連載のバックナンバーはこちらから。
パソコン画面を見るだけで、なぜ疲れる?
人間は「椅子に座っている」だけでも、実に多くの筋肉を使っています。
座り仕事で「同じ姿勢をキープ」し続けると、筋肉が固まり、血流が悪化し、コリや張りが生まれます。次のイラストを見てください。
パソコン画面を見ているとき、私たちはどんな筋肉を使っているのでしょうか。
次のイラストを見てください。
主要な筋肉をご紹介します。まずは下半身から。足を曲げた状態でキープするので、ふくらはぎの筋肉である腓腹筋(ひふくきん)と、太ももの筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)とハムストリングスが収縮し続けて硬くなります。
一方、上半身では、背中を支える脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)という、とても大きな筋肉を使います。
椅子に体重を預けていますから、体への負担は軽いだろうと思われがちですが、ただ「椅子に座っている」だけでも、多くの筋肉を使っているのです。
加えて、画面を凝視する場合はどうしても、首を固定することになります。すると、腕を支える役割を担う、背中の一番表層にある僧帽筋(そうぼうきん)にも大きな負担がかかります。
そして目。まぶたの開け閉めをする眼輪筋(がんりんきん)、眉間にシワをつくる皺眉筋(しゅうびきん)も常に緊張しているので、疲れてしまいます。