2.移動時間を有効活用。学びと自己成長の場とする

過去にアドバイスしてきた、業界別の具体的な事例を挙げる。

・(コンサル志望の場合)移動中に目に入ったもので、フェルミ推定の練習をおこなう

フェルミ推定とは、実際に調査することが難しいものなどを、論理的思考を用いて概算するというものだ。後で答え合わせができるものでおこなうのがよい。
例えば、警察署の数やスターバックスの店舗数など。
駅からこの距離を歩いたところスターバックスは何店舗あった。ビルの階数とテナント数はこのくらいで、働いている人はこのくらいで……などと想像しながら、考えてみるのだ。

・(広告志望の場合)目に入った広告の仮説を立てる

この広告がどういうコンセプトや狙いで作られたのか。街を歩いている人は何歳ぐらいの人が多そうかなど、周囲を見ながら考えてみる。
実際にその広告の制作の背景などが調べられると、自分で立てた仮説の検証ができる。

このように、「仕事の疑似体験」をすることは、選考対策としても有効である。
また、働く現場で求められる能力を、すき間時間で養うことができるので一石二鳥だ。
キャリア形成上も有益だと私は考えている。ぜひ実践してみてほしい。

22卒の就活は引き続き、不確定な要素が多いだろう。
あせらず、冷静に、目の前のことに取り組んでいこう。

そして、日々のスケジュール管理を大切にしつつも、
変化には柔軟にかつ適切に対応していってほしい。

多くの学生が、素晴らしいキャリアの一歩を踏み出すことを心から願っている。