というのも、一定の経済回復を果たした後の世界では、もはやマクロ面で成長の大幅な加速は想定し難く、その後の回復軌道はU字型をたどる見込み。原油相場低迷でインフレ率も低空飛行を続ける中、世界の主要中央銀行が緩和的な金融政策をすぐ引き締めに転じるとは考えづらく、過剰流動性の環境が長引く「適温経済」が訪れると読む。

 一方でコロナ後の世界は従来のしがらみが断ち切られ、在宅勤務増加やシステム投資など、変化のスピードが加速する可能性が高い。

 こうしたポストコロナの世界を考えると、「やはり中長期的な視点でも安定した成長が見込まれるクオリティー銘柄が有望との結論になる」(阪上氏)というのだ。

 つまり今後、中小型株の投資で重要なのは、質の高い銘柄に長い目でシナリオを描きながら、選別投資を行うこと。単に直近の上げの勢いが大きい銘柄に目がくらんで飛び付いたりすると、高値つかみすることになりかねない。

 表はそうした前提の下、過去3年間のEPS(1株当たり純利益)成長率およびROE(自己資本利益率)が高い一方で、直近1年のリターンが市場全体(TOPIX=東証株価指数)より低く割安感のある銘柄を一覧にしたもの。成長性が高い割に市場での評価が追い付いていない企業群の一例だ。

 中小型株は値動きが軽く、相場全体が反転した際には一気に急落するリスクにも留意しなければならないが、コロナで生活様式が大きく変わろうとしている今、中長期的な“大化け候補生”に資金を投じてみるのも一手かもしれない。

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