不特定ではなく「特定多数」から始める
藤田:いきなり、大勢でスタートしていますが、盛り上がりましたか。
脇:それが盛り上がったんです。後で振り返ると、実はこれには理由がありました。それが、「みんなが誰かのつながりで参加している」からなんです。確実に自分の知っている人がいるような特定多数の集まりで、顔の見える関係から入ったからこそ、上手くいったんです。もしこれが、単に「今度、地方出向者を集めたイベントを開きます」と募集し、見ず知らずの人が集まっても盛り上がらなかったと思います。不特定多数ではない形で始めたのが、良かったんでしょうね。
参加依頼は「I LOVE YOU」
河原:面白いですね。
脇:そこからは、この特定多数方式を少しずつ広げていきました。今では参加者が500人規模になりましたが、基本的には「20×3=60」が「25×20=500」といったような形で拡大しています。25人の熱い人が、1人20くらい声をかけている。
藤田:声をかけると、すぐに集まるものでうすか。
脇:そうですね。そこもポイントかも知れませんが、僕は普段から仲間に、「声かけは単なる参加依頼ではないよ」と伝えています。そうではなくて、相手に「ありがとう」「I love you」というメッセージを伝える行為なんだ、と。
藤田:「ありがとう」「I Love You」ですか?
脇:これだけたくさんの人がいる中で、「あなたに来てほしい」と言葉をかけるわけです。ほかの誰でもないあなたがいい、と。これは告白ですよね(笑)。そのメッセージを届けるだけでも、相手は悪い気がしないはずです。だから、断られるかもしれないと不安にならずに誘うといいよ、と伝えています。すると不思議なことに、参加してくれる人は多いんです。
藤田:面白いですね。そうやってどんどん会の規模が大きくなっていった。現状で「よんなな会」は、年に何回開催しているのでしょうか。
脇:2019年だと5回、開催しました。場所は、東京2回、横浜、大阪、神戸と広がっています。さらに全国各地で分科会が生まれていて、「よんなな東北会」「よんなな北陸会」といった具合に、独自の会があちこちで開かれるようになりました。