「文化」をつくるのが運営者の役割

河原:コアというのが、年5回開催する大規模なイベントのことですね。

脇:それが、みんなにいろんな影響を与えていけばいいなと思っています。

藤田:例えばどんな形で影響を与えているのでしょうか。

脇:最近だと、動画をつくる文化が生まれています。「よんなな会」のオープニングムービーをつくったんですが、すごくカッコいいんです。「公務員にできることがもっとあるよね」というメッセージを込めた動画で、みんながとても感動する。それが今では、全国に広がっています。

 みんながどうしたらいい動画をつくれるのかと知恵を絞るようになっています。オープニングムービーや、コーナー切替時の動画をみんなが一斉につくり始めました。これは、ある意味では「文化」をつくっているのだと思います。

 またイベントの中では、公務員による「1分ピッチ」の時間を設けています。何かしたいと思っている公務員のところに仲間が集まり、企画が動き出すことを狙っています。

河原:実際にはどんな企画が生まれましたか。

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脇:先日は、「よんなな防災会」という企画が生まれました。「よんなな会」に熱心に毎回、参加してくれる気象庁の人がいて。ただ、どちらかというと内向的な性格で、自分から何かをしようというタイプではありませんでした。ところが大型台風が多かった2019年、防災が話題になって、自分たちでできることはないかと議論をしていたんです。

 すると彼が「よんなな防災会」をやりたいと言ってくれて、1分ピッチに出てくれたんです。話は決して流暢ではありませんでした。でも誠実な人柄だから、みんなの心が動いたんです。結果的に、ものすごい人が参加して、今では400人近い規模になりました。「よんなな会」の本体が、規模で抜かれるのではないかと思うくらいのスピードで成長しています(笑)。

 1分ピッチで成功例が出るようになると、全国のほかの会でも1分ピッチをやり始めるようになります。こんな連鎖が「よんなな会らしさ」なんだと思います。