ソブリン問題が意識され始めたコロナ対応
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コロナ対応で膨れ上がった
政府債務問題が焦点に

 世界各地でコロナショックによる生産や消費の落ち込みなどを財政出動で政府セクターが肩代わりする中、政府債務である国債残高が積み上がる状況にある。

 これまでの課題は、資金繰りに窮した企業や家計のクレジット問題だったが、その局面から積み上がった国債の市場での評価が問われる段階になってきた。

 これからは、負担を肩代わりした国債のクレジット評価の段階となる。

 いわば投資家による国家の選別競争といえるが、21日、欧州連合(EU)首脳会議が、難航の末、コロナ対応の「復興基金」を欧州委員会が債券を発行し加盟国共同の原資調達によって創設することに合意したのも、局面の変化が意識されてのことだろう。

「ソブリンワールドカップ」
評価の基準は経常収支

 筆者はこれまで、「国債は身代わり地蔵」と表現してきた。バブル崩壊などの経済危機では、政府が国債発行で資金を調達、財政支出で民間の需要減や損失を肩代わりし経済を支えながら、いわば身代わりになった国債を長期間、償還するからだ。

 コロナショックに伴う損失負担に対しても、各国で同様のプロセスが取られているが、その前提にあるのはそれぞれの国債に対する市場の信認だ。