セブン-イレブン
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米国のガソリンスタンド併設コンビニエンスストア約3900店の買収に、2兆円超を投じると発表したセブン&アイ・ホールディングス。国内では無理な拡大路線で加盟店オーナーの反発を招いた。活路を海外に見出そうとしているが、ここでも反発するオーナーの動きがあるうえ、時代に逆行したガソリンビジネスに巨額を投じる姿勢には不安が漂う。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

株価一時3000円割れで隠せぬ不安
店舗当たり価格は前回の2倍弱

 国内最大手のコンビニエンスストアチェーンであるセブン-イレブン・ジャパン(SEJ)を擁するセブン&アイ・ホールディングス(HD)の株価は8月3日、一時3000円を割り込んだ。株価が3000円を下回るのは7年振りとなる。

 同日午前9時から、井阪隆一社長が電話会議を開いて発表したのが、米国のコンビニエンスストアチェーンであるスピードウェイの買収だった。その額、実に210億ドル。同日午後1時のレートである1ドル105円79銭で換算すると、2兆2216億円にのぼる。

 この買収については2月下旬にも検討されていたが、3月にいったん断念していた。セブン&アイ・HDはスピードウェイを傘下に持つ米石油精製会社のマラソン・ペトロリアムと独占交渉しており、当時の買収価格は220億ドル(約2兆4500億円)で、金額面で折り合わなかったとみられている。

 セブン&アイの純資産は5月末時点で2兆7162億円、現預金は1兆6173億円。新型コロナウイルスや円高の影響で買収価格が約2300億円下がったとはいえ、“身の丈”を超えた買収であることに変わりはない。株価の下落を受け、あるセブン&アイ・HD関係者は「大丈夫とは言えないのではないか」と不安を隠さない。