変化に抵抗する組織をいかにマネジメントするべきか? 新刊書籍『ザ・ビジュアルMBA 経営学の要点を学べるスケッチノート』は、リーダーシップや財務・会計、マーケティングなどに至るまで全20科目を視覚的にざっとつかめるのが良いところ。しかも全20科目について、監訳の星野リゾート代表・星野佳路さんのワンポイントレッスンまで付いています。今回は第14章「ゼネラル・マネジャーの役割」について星野さんがどう考えるのか、また組織変革のポイントについて本書の一部を紹介します。

人は信じてきたものを信じたいもの

星野佳路(ほしの・よしはる)
株式会社星野リゾート代表
1960年長野県軽井沢生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、米国コーネル大学ホテル経営大学院修士課程を修了。帰国後、91年に先代の跡を継いで星野温泉旅館(現星野リゾート)代表に就任。以後、経営破綻したリゾートホテルや温泉旅館の再生に取り組みつつ、「星のや」「界」「リゾナーレ」「OMO(おも)」「BEB(ベブ)」などの施設を運営する“リゾートの革命児”。2003年には国土交通省の観光カリスマに選出された。

組織変革の勘所とは? まず星野リゾート代表・星野佳路さんのワンポイントレッスンを紹介しよう。

変化に抵抗する組織をいかにマネジメントすべきか。そもそも人間は、「変化」に不安を感じる生き物である。自分が信じていることを否定されると、抵抗を感じるように我々の脳はプログラムされている。正しさや合理性とは関係なく、信じてきたものを信じたいと感じてしまうのである。実際に変化してみれば、素晴らしい経験ができるとしても、未知の状況にはリスクがあり、慣れるにはエネルギーを要するためだ。だからこそ、組織を変革するときは、論理だけで正当性を訴えても効果が上がらない。変化しないほうがよい理由がいくつも出てきて、抵抗されるだろう。人々の気持ちを動かすには、反発する感情をマネージして変化を促し、ファシリテーションするスキルが不可欠だ。それによって、メンバーみんなが自ら変化しようと動き始めるのである。

人は変化を嫌がる

ここからは、『ザ・ビジュアルMBA』の本文をご紹介していこう。

変化は感情を揺さぶる。

正しい方向に向けてくれるような仕掛けを講じよう。

たとえば、ダイエットで体重を減らした人の95%は、2~3年でリバウンドする。

食事の量を減らすより、お皿を小さくしたり、ひとりで食べる、といった仕掛けをつくるほうが重要だ。

また、他者に変化を促すには、変化の大切さを見せ、感じさせなければならない。

従来の物事のやり方を解凍し、変化の可能性を開くことで、変化が起きる。変化とは、過去を終わらせ、しばらく中立地帯に留まり、それから新たな始まりに向かうことだ。

■人々に変化を促すうえで大切な5つのポイント:

1)問題を認識させる(感情に訴える)。解決策を売り込まない(知性に訴えない)。
2)誰が何を失うかを見極める(準備し共感する)。
3)喪失感を受け入れる(痛みが意外に深いこともある)。
4)敬意を持って過去を扱う。
5)過去と決別することで、本当に大切なことを継続できる。

変化のプロセスを導入するときには、人々にその目的を理解してもらい、計画を立て、彼らの役割をわかってもらえるように助けよう。焦ってはいけない。君にとっては当然の計画でも、ほかの人たちの気持ちは追いついていないかもしれないし、情報もないかもしれない。

目的: なぜ変わるのか?
将来像: どんな姿になるか?
計画: どのようにそこに到達するか?
役割: どの部分に自分が合うか?注意!

注意!

1)マラソン効果を思い出す
 君自身はすでに変わったかもしれないが、ほかの人たちはまだだ。

2)慎重に辛抱強く見守る
 計画し、準備しよう。時間をかけたほうがいい。

興味の湧いた方は、続きもぜひ『ザ・ビジュアルMBA』でチェックしてみてください!