「頭がよくなる」「運動神経がアップする」「認知症を予防できる」「集中力が高まる」「ストレスが減る」「記憶力が増す」など、人間の能力が飛躍的に向上する唯一無二のメソッド「ライフキネティック」。新しい動きを次々とすることで脳のネットワークを増やし、脳が活性化する手法だ。1日10分、1週間で60分でやればOK。「間違えることがいい」という驚異的な脳トレ『Life Kinetik® 脳が活性化する世界最先端の方法』が刊行! 高齢になると、なぜ認知症になるのか? また、認知症に対してライフキネティックは何ができるのか、本書の一部を抜粋して紹介する。

高齢になると、なぜ認知症になるのか?

 アルツハイマー病と認知症の違いがよくわからないという人もいるかもしれません。認知症とは、認知機能の低下と関連のあるさまざまな症状の総称です。そうした症状を引き起こす病気は50以上あり、そのうちの1つがアルツハイマー病です。

 ただ、認知症の患者の約3分の2がアルツハイマー病であるため、認知症とアルツハイマー病を同義語として使用している場合も多く見られます。

 一方、認知症の中で2番目に多いのが「血管性認知症」です。アルツハイマー病では、変性したタンパク質の塊が脳に蓄積して、脳細胞同士の情報伝達がうまくいかなくなり、脳細胞が死滅していくことで認知症の症状が起こってきますが、血管性認知症では、脳の血流障害によって認知症の症状が現れてきます。

 20世紀の初めには、まだ認知症についてまったく知られていませんでした。認知症はとくに高齢者に見られるため、より多くの人がより長く生きられるようになったことで、明るみに出てきたのです。ここ130年の間に寿命はほぼ2倍になり、それだけ認知症の問題が深刻になってきています。世界中の神経科学者の約20%が認知症について研究していますが、今のところ完治させる治療法は見つかっていません!

 また、アルツハイマー病の原因となるタンパク質が、ある特定の条件下で、医療行為によってほかの人の細胞に伝染する可能性も示唆されており、これによると、アルツハイマー病は感染性があるということになります。

 ほとんどの科学者らはこの説を認めていませんが、まったく正しくないとも言っていません。いずれにせよ、認知症患者がさらに増え続けることは確実です!

 しかし、認知症を自らの手でつくってしまっていることも多いのです。あまり動かず、ソファーに手足を投げ出して座り、どうでもよい内容のテレビ番組をダラダラと見ていて、新しいことを始めようとしない人が多くいますが、このようなことをしていると、たいてい早くに脳の機能が低下していきます。これまでしてきたことをしなくなったり、新しいことに挑戦しなくなったりすると、それまでに新しくつくられた脳細胞は使われることなく死滅し、ずっと使ってきた脳細胞も使われることがなくなり死滅していきます。

 こうして、認知症のための基盤をつくってしまうのです。そうならないようにしなければなりません!