「自分の考えや打ち合わせ内容をその場で図解する。このテクニックがあれば、会議、ブレスト、プレゼンが劇的に変わる。考える力と伝える力が見違えるようにアップする」
こう語るのは、アートディレクター日高由美子氏。発売6日で大重版が決まった『なんでも図解』の著者です。「フレームワーク」や「キレイな絵」を一切排除し、瞬間的なアウトプット力の向上を徹底的に追求するワークショップ、「地獄のお絵描き道場」を10年以上続けています。複雑なことをシンプルに、難しい内容をわかりやすく。絵心ゼロの人であっても、「その場で」「なんでも」図解する力が身につくと評判になり、募集をかけてもすぐキャンセル待ちに。
本連載では「絵心ゼロの人であっても、伝わる図を瞬時に書くためのテクニック」をお伝えします。

“価格コムのビジネスモデル”を「1枚の図」にしてみた!Photo: Adobe Stock

価格コムのビジネスモデルを「図」にすると?

 本日も「文章を図にする」トレーニングをしましょう。お題は「価格コムのビジネスモデル」。次の文章を図にしましょう。

価格.comの収益ポイントは、3つ。ショッピング業務とサービス業務、そして広告業務です。ショッピング業務からは掲載している店舗からクリック数や売り上げに応じた手数料を得ます。サービス業務からはブロードバンド回線の契約から発生する手数料や、保険、金融、中古車検索などの見積もりに応じた手数料などを得ます。広告業務としては価格.comを媒体とするバナーや広告を販売し、収益を得ます。
※ 下記サイトを参考に問題文を作成。
https://corporate.kakaku.com/ir/individual/businessmodel

 まずはタイトルから書き始めます。「収益ポイントは3つ」ということから、それぞれのブロックを意識して余白をとります。次の画像を見てください。

“価格コムのビジネスモデル”を「1枚の図」にしてみた!

 キーワードを書き出します。ブロードバンドをブロバンと略したり、中古車を車のアイコンで書いたりすると、スピードアップに効きます。次の画像を見てください。

“価格コムのビジネスモデル”を「1枚の図」にしてみた!

 3つの項目をそれぞれ立たせます。番号を入れるといいですね。業務内容→収益の流れを矢印で示し、「手数料」「販売収益」を丸で囲んで業務名と区別しましょう。次の画像を見てください。

“価格コムのビジネスモデル”を「1枚の図」にしてみた!

 キーワードの省略部分を補足するのも忘れないでください。仕上げとして、マーカーでメリハリをつけたり、業務内容の行頭に丸囲みの数字をつけたりして、各項目を立たせます。タイトルへのアンダーラインや、それぞれの囲みを強調するなどの加筆で、より伝わる図になりますよ。次の画像を見てください。

“価格コムのビジネスモデル”を「1枚の図」にしてみた!

 いかがでしたか。もちろん正解は1つではありません。さまざまな「図解」にチャレンジしてみてください。