『週刊ダイヤモンド』11月21日号の第一特集は「銀行再編の黒幕」です。菅義偉首相が地方銀行の再編について言及し、金融関係者はその本気度を必死に探り始めています。菅政権に集った金融人脈を解剖することで、“菅再編”のキープレーヤーを浮き彫りにしました。

“クセ”が強過ぎる役者たち
再編の鍵握るスガノミクス金融人脈

菅義偉首相Photo:Bloomberg/gettyimages

「努力しない人は助けないらしい」「既得権益を得ている企業や団体でも、問題があれば容赦なく切る姿を見た」「脇が甘く失言する政治家は嫌いだが、能力が長けていれば重用されるようだ」──。

 菅義偉首相はどんな人なのか。首相交代以降、あらゆる金融関係者がその人物像を探り、思い思いの言葉で輪郭を浮かび上がらせた。特に皆が真意を測りたいのは、菅氏の地方銀行に対する「再編も一つの選択肢」発言の本気度だろう。

 ただ、地銀関係者が警戒すべきなのは、菅氏本人ではないかもしれない。

 菅氏の周りには今、地銀再編劇の主役にも脇役にもなりそうな“クセ”のある役者が集いつつある。その顔触れを見ていこう。