ツイッターで、嫌なことをつぶやいている人もたくさんいますよね。そういうつぶやきを見て、反発ばかり覚える人もいると思うんですけど、柔軟に「こういう考え方もあるんだ」と理解する視点を持つことも大事だと思っています。
仕事をサボっている人のつぶやきを目にしたときも、「ちゃんと仕事しろよ!」と責める側に立つより、「わかるよ、サボる気持ちも」って考えたほうが、自分も楽になりますよね(笑)。
そんな「サボっている人」の視点を持てば、そこからさらに「どうすれば、もっと仕事をサボりやすくできるだろう?」と考える想像もふくらみます。私がつくった、仮病のレパートリーが何百通りも生まれる「会社を休む理由を生成するマシーン」も、そういうきっかけから生まれたアイディアです(下記参照。音が出ます)。
新社会人のために「会社を休む理由を生成できるマシーン」を作りましたhttps://t.co/Av70fWASPQ pic.twitter.com/uOKYAr27ur
— 藤原 麻里菜 | Marina Fujiwara (@togenkyoo) March 24, 2017
【その3】一人だけ「反対」を向けるか?
――視点を増やして面白いことを考えるコツとして、『考える術』で書かれている「みんなが知っていること」をヒントにする思考術もわかりやすいですね。
藤原 同じようなものの見方をする人が多い行事やイベントは、自分だけ視点を変えてみるだけでアイディアが生まれやすくなります。たとえば、クリスマスとかバレンタインといった行事で、みんなが同じ方向を向いているときに、あえて反対の方向を向いてみる。
本にも書いた「市販のチョコを手づくり化できるマシーン」は、バレンタインに手づくりの“友チョコ”をつくるのがつらかった中学生時代を思い出して生まれたアイディアです。
適度な熱で市販のチョコを溶かすことで、手作り感を出せる。(『考える術』より)
みんなが好きでやっているように見えることも、自分は嫌だと思うことがあれば、その気持ちに注目してみると、新しい気づきがあったりするんです。
――周りがみんな同じ方向を向いている行事も、一時的な流行も、一歩引いて見ると「なんでこんなことやっているんだろう?」と思うことがありますよね。あれだけ盛り上がっていたタピオカブームもあっという間に終わりました。
藤原 たぶん行事で盛り上がっている人たちも、流行を追っている人たちも、きっと面倒なことや嫌なことってあると思うんです。でも流行の中にいるとそれが自分でもなんとなく見えなかったりする。
私はむしろそんな流れにうまく乗っていけないのですが、そんな視点をそのまま見せて、みんなの流れとは反対のアイディアを提示すると、流行に乗れないように感じていた人たちや、疑問を持っていた人たちから、「そうか、そういう考え方もあるよね」って共感を誘うことができるんです。
【大好評連載(全5回)】
第1回 「頭のかたい人、柔らかい人」の決定的な3つの差
第2回 「頭の柔らかい人」がしている4大習慣
第3回 【必見】「史上最高に無駄な発明」ベスト3
第4回 「頭の柔らかい人」は知っている3大発想法
第5回 【藤原麻里菜】ネガをポジに反転させる思考法