どんな時代でも生き残れる不動産投資家になるための極意とは何か? 不動産投資で利益をあげ続けるためには、基本となる知識やノウハウを学ぶ必要があります。ハーバード大学デザイン大学院で最先端の知識を学び、それに自身の体験から得たノウハウをミックスして体系化したハーバード式不動産投資術』(上田真路著、ダイヤモンド社)が2月17日に発売されました。本連載では、世界のどこでも通用する、普遍的で再現性のあるナレッジである不動産投資術について、同書の中から抜粋してそのエッセンスをわかりやすくお届けします。良い不動産をデザインするとは、どういうことか? 驚異のリターンを実現するファイナンスの極意とは? 不動産投資のリスクをどうコントロールしたらいいのか? などについて、実際の事例(ケース・スタディ)を踏まえてそのメカニズムを解き明かしていきます。不動産投資を始めたいと思っている人、すでに始めている人、さらに上を目指したい人、必読です。

よい不動産ができれば、よい人が住んで生き生きと暮らし、活気ある街ができるPhoto: Adobe Stock

優れたデザインの建物なら、
画一的なマンション物件よりも高い利回りが得られる

 僕は、ひとつの仮説を立てて不動産投資を楽しんでいる。

よい不動産ができれば、よい人が住んで生き生きと暮らし、そんな活気ある不動産が集まりよい街ができる。もちろん大家さんも家賃収入を伸ばし、不動産価値も上がり、さらに活気ある街が醸成されてゆく好循環が生まれる

 想像してほしい。自分がつくり上げた建物がデザインも優れていて、街並みにも相応しく、唯一無二の住環境を提供しているとする。そこには、平均的な家賃相場や設備条件で住まいを選ばせる不動産仲介会社が入り込む余地はない。

 あなたの建物に、ぜひプレミアムな家賃を払ってでも住みたいという人が暮らし、その人らしい生き生きとした生活や商業活動を展開している。結果的に、画一的なマンション物件よりも利回りは高く得られている。

 そして、あなたの成功を見てきた隣の地主さんも、どうせ建てるならと、あなたのフォロワーになってくれることだろう。

 続いて一軒、また一軒と活気ある場を提供する建物が街にはできてきて、住んでも働いても、そして遊んでも楽しい街になってゆく。次第に街全体の価値もじりじりと上がってゆき、そこに住みたいという人たちが集まってくるという好循環が生まれる。

 そして漏れなく、この好循環に加担した大家さんには大きな経済的リターンが待っている。そのリターンを使って、さらに大きくワクワクする不動産投資を実行したくなる循環が生まれる。