このコロナ禍では、成長を目指すだけではなく、ムダを省き、筋肉質な経営を目指さなければいけません。リモート経理を導入できれば、「コスト・働く時間」を劇的に少なくすることができます。経費精算のためにわざわざ出社していては、時間とお金をドブに捨てているようなもの。そもそも経理とは「経営管理」の略称。「営業」が会社の攻めを司る剣なら、「経理」は守りを固める盾です。右肩上がりの時代はどこの会社も営業重視でしたが、コロナ禍では経理がいっそう重要になりました。
本連載は、「リモート経理を導入するためのノウハウ」を紹介するものです。著者は「会計とITの融合」を得意とする税理士、井ノ上陽一氏。『リモート経理完全マニュアル 小さな会社にお金を残す87のノウハウ』を出版し、「いつでも・どこでも・誰でも」安心に経理業務ができるメソッドをあますところなく伝えています。

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リモート経理でコストを下げよう!

 リモート経理をすればコストを下げることができます。今、経理にどのくらいのコストがかかっているかを考えてみましょう。

・経理担当者の給料(残業手当を含む)
・経理担当者の社会保険料の会社負担分
・経理担当者の交通費
・経理担当者の備品
・経理担当者のためのスペース(オフィス家賃)

 リモート経理で減らせるのはなんといっても交通費。1人月1万円だとすれば年間12万円です。残業代が多くかかっていたとしても、リモート経理によって生産性を高めればなくすこともできます。

経理担当者が多すぎる

 もし経理に携わる経理担当者の数を減らすことができれば、人件費は大きく減らせます。減らすといっても、辞めていただくわけではなく、他の仕事を任せるわけです。ときには経理担当者をゼロにもできます。

 多くの場合、経理担当者の人数は多すぎます。効率化すれば人はいらないのです。紙、ハンコなどをなくし徹底した効率化をすれば、経理担当者1人当たり、月20万~30万円を有効に使うことができます。

 リモート経理で実現できるのは、次のような効果です。

・ネットを使い、役所や銀行に行く手間を省けば、その時間を他のことに使える
・紙をなくし、データで処理することにより、紙のやりとりを減らせる
・紙から手入力していたことをネットバンクのデータ連動によりなくすことができる
・請求書を郵送から、データ送付に変えることで、プリントアウト、封入、投函等の手間がなくなる
・経費精算システムを入れることで、経費精算にかかる時間を大幅に減らせる

 従来のやり方で経理をしていては、ムダが多すぎます。象徴的な仕事を紹介します。