38万部超のベストセラー『餃子屋と高級フレンチ』シリーズでおなじみの著者・林 總氏の最新刊『たった10日で決算書がプロ並みに読めるようになる! 会計の教室』がダイヤモンド社から発売になりました。本連載では、同書の中から抜粋して決算書を読み解くために必要な基本の知識をお伝えしていきます。登場人物は、林教授と生徒の川村カノンの2人。知識ゼロから始めて、いかにして決算書を読み解くスキルを身につけていくのか? 川村カノンになったつもりで、本連載にお付き合いください。

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残ったミカンから食べた個数を推測するのが間接法

カノン そもそも間接法という意味がわからないのですけど…。

林教授 現金収支の総額から現金の増減額を計算する方法が直接法だ。これに対して間接法は、賃借対照表の現金以外の資産、負債、資本の増減から現金の増減を間接的に求める方法だ。

カノン わかったようでよくわかりませんが……。

林教授 つまりこういうことだ。ここにミカンが10個ある。君が3個食べたとすると残りは7個だ。これが直接法だ。間接法は残りのミカン7つから、君が食べた個数を計算する方法だ。

カノン 間接法という意味はわかりました。

林教授 では、第一期と第二期の貸借対照表をつかって、第二期の営業キャッシュフローを計算する方法を説明しよう。

カノン キャッシュフロー計算書は一定期間の現金収支ですよね。どうやるのですか?

林教授 貸借対照表の左右の金額はいつもバランスしているね。例えば、1年で現金が500万円増えたとしよう。これは現金以外の資産と負債と資本の増減額が500円増えたことでもある。

カノン うぅ……。頭が混乱してきました。

林教授 図で説明しよう。前期と当期の貸借対照表残高の差額を集計したのが以下のBS3だ。さらに現金の増減以外をすべてBSの右側に移行する。これがBS4だ。