38万部超のベストセラー『餃子屋と高級フレンチ』シリーズでおなじみの著者・林 總氏の最新刊『たった10日で決算書がプロ並みに読めるようになる! 会計の教室』がダイヤモンド社から発売になりました。本連載では、同書の中から抜粋して決算書を読み解くために必要な基本の知識をお伝えしていきます。登場人物は、林教授と生徒の川村カノンの2人。知識ゼロから始めて、いかにして決算書を読み解くスキルを身につけていくのか? 川村カノンになったつもりで、本連載にお付き合いください。好評連載のバックナンバーはこちらからどうぞ。

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売掛金が増えると、現金はその金額分少なくなる

林教授 では、改めて営業CFを計算式に置き換えてみよう。キャッシュフロー計算書の間接法の式はこうだ。

 営業キャッシュフロー(間接法)=税引き後当期純利益+減価償却費ー運転資本の増加額

カノン こんな簡単な式で計算できるんですね。でも、さっき運転資本が増加すると現金が減少するって教わりましたけど、正直言って腑に落ちません。

林教授 そうかね。運転資本は商品と売掛金から買掛金を引いた金額だね。このうち商品は現金が形を変えた仮の姿だ。前期末と比べて商品の金額が増えたということは、その金額に相当する現金が商品に形を変えて滞留していることを意味している。わかるね。

カノン はい、大丈夫です。

林教授 では、売掛金はどうか。掛けで売るという意味は、会社が商品を引き渡すと同時に、顧客から売上代金を回収して、即座にその現金を顧客に貸し付けることであり、その貸付金が売掛金だ。つまり前期末と比べて売掛金が増えたという意味は、その増えた金額だけ現金が減少して、得意先への貸付金(売掛金)が増えたことと同じなんだ。

カノン なるほど。そういうことですね。納得しました。