2021年度から大学入試は大きく様変わりした。共通テストやコロナ禍の影響もふまえて、フクザツな入試方式について理解しておこう。(構成:斎藤哲也)
2021年度から大学入試は大きく変わった。
最大の変化は、センター試験が廃止され「大学入学共通テスト」(以下、「共通テスト」)が導入されたことだ。
改革の目玉だった英語の民間試験活用と、国語・数学の記述式問題導入は見送りとなった。
その結果、各大学が共通テストを活用する方法は、従来のセンター試験とあまり変わらなくなった。教科・科目数も6教科30科目で、当面センター試験と変わらない(2024年度から簡素化が検討されている)。
ただし、いずれの教科・科目でも、知識だけではなく、「思考力・判断力・表現力」を重視した出題内容になっている。詳細な出題内容については、2021年度の問題に目を通してほしいが、特筆すべきは、英語の配点が大きく変わること。センター試験では、筆記200点・リスニング50点(合計250点)だったが、共通テストでは、筆記100点・リスニング100点(合計200点)となり、よりリスニングが重視される配点となった。
さらにややこしいことに、共通テストを合否判定に活用する個々の大学や学部によって、筆記とリスニングの配点比重は異なる。
たとえば東北大学では、文学部以外は、筆記を160点満点、リスニングを40点満点に、文学部は、筆記を180点満点、リスニングを20点満点に換算する。自分の志望大学が共通テストの英語の配点をどのように換算するかは、公式ホームページなどで確認するようにしよう。
なお、2021年度は、コロナの影響による学習の遅れが考慮され、共通テストの本試験2回と特例追試験が実施されたが、2022年度は本試験1回と追試験1回を予定している。
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ココがポイント!
◦共通テストは「思考力・判断力・表現力」重視の出題
◦英語はリスニング重視の配点。
次回は、国公立/私立入試のポイントや総合型選抜や学校推薦型選抜について紹介します!