「2 on 2」がなければ
気づけなかったこと
話をまとめると、経験の浅いメンバーにしたら、精一杯考えて意見を出した。
だが、先輩はいろいろな懸念点を正直にぶつけた。
それに対し、妖怪「一つ目小僧」は、「もう、いいや」とぼやき、「だったら、いろいろな観点を多く持っている先輩がやればいい。僕は引きますよ」となってしまったのです。
私はこの話を聞いたとき、「うわー、これは大問題だ」と思い、すぐにマネジャー同士のグループコーチングの場でこの話をシェアしました。
私が入社して4年近く、私自身も何度もこれをやってしまった話を共有しました。
しかも今まで一度もそのマイナス面に気づいていなかった。
妖怪「一つ目小僧」を呼び寄せているときは、「意見がない」と勘違いしそうになるすごく恐ろしい瞬間なのだと。
これは「2 on 2」がなかったら、気づけなかったことです。
自分も関与してきた大問題ということがわかりました。
磨けば光る原石のアイデアを石ころ扱いしかねない妖怪「一つ目小僧」をのさばらせてはいけないと悟りました。
「2 on 2」をやると、問題の根っこがどんどん見えてきます。
ただ、その問題を根治させるのは本当に難しい。
妖怪「一つ目小僧」にしても、マネジャー全員に対して「こんな問題が起きているから、各メンバーから意見が出てきたときに、最初に『この観点は考えたの?』と言ってはダメ」と無理やり直させようとしても、とうてい無理な話。
ただ、「先輩がよかれと思って言ったことを、否定されたと思う人もいる」という事実を共有するだけでも、次への大きな一歩。相手との間に架け橋ができれば、問題解決の糸口も見えやすくなるでしょう。