週末は田舎暮らし ゼロからはじめた「二地域居住」奮闘記写真はイメージです Photo:PIXTA

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「はじめに」

 わたしたち家族には、2つの家があります。

 ひとつは東京に、もうひとつは、千葉県の里山に。「平日は東京で働き、週末は田舎で過ごす」というライフスタイルを実践しはじめてから、今年で8年目になります。車で約1時間半の距離にあるこの二地域を、通算で200往復はしているでしょうか。

 つい数年前まで自分は生まれも育ちも東京のトカイモンだと思ってきましたが、今では友達から「この人ね、一皮剥くと、中から農家のおばちゃんが出てくるんだよ」と紹介されるようになりました。こどもたちも「おうちはどこ?」と聞かれると「東京と南房総」と答えているようです。

 今でこそ、この暮らし方以外は考えられないわたしたちですが、ごく普通の家族――こどもがいて、会社勤めの共働きで、およそフットワークが軽いとはいえない家族――にとって、このようなライフスタイルへの切り替えは大きな決断でした。